変わらない,だめ

オレンジのつぶやき

・・・業務に関するフランクな話題や感じたこと

児童相談所による子どもの一時保護は法律に定められています。
養育者の権利を部分的・一時的に停止し,子どもの安全に関する業務を行います。
多くの場合,このまま放置すると安全が脅かされる危険が高い場合に児童相談所長の判断で行なわれます。
自治体の担当者と話していると,疑問をもつ言葉に出会うことがあります。
「これだけやって親が変わらないから一時保護しかない」
「あの親はだめだから一時保護すればいい」等々。
確かにそのように感じてしまうことは少なくないと思います。
けれども「親は変わらない」「親はだめ」と,丁寧に見立てているのか疑問に思うことがあります。
自治体の取組が大変なことは理解しています。
その取組の反動で養育者を悪者にしていることはないでしょうか。
養育者にそうせざるを得ない背景があるかもしれないということに目を向けているでしょうか。
一時保護は子どもと養育者の人権にかかわる判断です。
児童相談所も安易に保護に踏み切っていません。
最前線ともいえる自治体担当者,そして自治体部署がさらに子ども家庭支援のあるべき視点をもって欲しいと思います。