今回は、誰が別れを決めるのかについて考えてみます。「空の巣」では、結婚、就職などで親元を離れる場合、例外はありますが、子どもの意向を中心に親子での話し合いのもと、お互い納得の上の別れとなります。そう考えると、別れを決めるのは、子どもあるいは家族と言えますし、物理的な距離はできるものの心理的距離は変わらないことが多く、別れというより単に「離れて暮らす」と言った方が適切かも知れません。
一方、里親子の別れを見てみると、措置解除や措置変更は児童相談所が決定します。この際、児相と里親との間で十分な話し合いをするこは少なく、決定後にも児相側から納得できるような説明がなされることは多くありません。現状では、この「蚊帳の外」状態が里親の喪失感に拍車をかけていると言えると思います。
936 里親の喪失感を考える④
・・・里山の季節の移り変わりや里親として感じていることなど