寂しいよ

オレンジのつぶやき

・・・業務に関するフランクな話題や感じたこと

手続きのため警察署の交通課窓口に出向きました。
高齢男性とその配偶者,娘さんと思われる方が窓口担当の方と話されていました。
待っている間,やりとりが耳に入ってきました。
男性の運転免許返納に本人が納得しないことや返納したことを忘れてしまうであろうことを相談されていました。
男性は「(返納は)ショックだよ」「寂しいよ」と署員に話していました。
男性には大変失礼ですが,状況の認知が十分でないことや運転することは危ないと感じられました。
配偶者や娘さんと思われる方の考えや気持ちも共感できました。
でも男性の言葉にちょっと考えさせられました。
「俺は大型の運転をずっとやってきたんだよ。運転できなくなるのは寂しいよ」
高齢者による重篤事故が起きている昨今。
運転適性が十分でなかったら返納すべきとの考えは,そのとおりだと思います。
一方で,男性の社会的存在感を支えてきた運転ができなくなることの喪失感も蔑ろにできないと感じました。
少し前から高齢者福祉に携わる方々と交流しています。
それらの方が,人の思いや人生に向き合いながら仕事をされていることを垣間見た思いでした。
この男性の喪失感は,重篤事故が起きているからという説明では到底応えられないと感じました。