全国紙の投稿欄で見かけました。
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内閣府が定めた「家族の日・家族の週間」の標語「やっぱり,家族っていいね。」を見て,私は自分のこども時代を思い返した。
私は小学校高学年ごろから,父から日常的に暴力を受けていた。椅子の脚で殴られたり蹴られたり,階段から突き落とされそうになったりした。父から逃げて押し入れに隠れ,扉を必死に押さえた。母も父から暴力を受けていた。可哀想だったが,私を助けてくれないことへの怒りもあった。同居の祖父母は父の味方で,母の悪口を私に吹き込んだ。
私が中学生の時に母が子どもたちを連れて家を出て,その後離婚が成立した。暴力はなくなったが,母子家庭で生活は苦しく母は仕事を掛け持ちし,そのストレスから私のために離婚したと責めることもあった。
進学を機に一人暮らしを始めた。家族と離れてやっと,私は自分の人生を歩めるようになったと思った。子どもにとって,家族と暮らすことが最善だとは限らない。虐待や貧困に苦しむ子ども,家族がいない子どももいる。幸せな家庭にいる子どもだけではなく,厳しい環境に置かれている子どもたちこそ支援していくべきだと思う。(27歳・会社員)
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地域の関係機関で構成する要対協(要保護児童対策地域協議会)の会議では,子どもが過酷な環境で生活している状況が報告されます。
その多くは,関係する大人から見える状況として語られます。
子ども自身の言葉や思いにたどり着くのは,稀なことと感じています。
子どもの側から状況をとらえることが欠かせないと,近年,思うようになりました。
その子が辛い状況にあるときに,寄り添えるよう心がけてはいるのですが‥。
“家族って本当にいいものなのか”
・・・業務に関するフランクな話題や感じたこと