ただいま,おかえり。③

オレンジのつぶやき

・・・業務に関するフランクな話題や感じたこと

この写真集は被災地の写真が並び,一部に添えられた作者の文で構成されています。
大破した建造物や瓦礫の写真もあるのですが,私は「悲惨」「恐怖」をあまり感じませんでした。
表紙を開く前に想像していたものとは違うものが伝わってきました。
幾度も見るうちに,この写真家が目の前の光景や人に正面から向き合いながらシャッターを切っているからではないかと感じました。
繰り返し見た写真の1枚。
軽トラックの運転席と助手席に並んで座った年配の夫婦の写真。
笑顔です。
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「家もアルバムもすべて流されてしまったけど
ここから一歩を踏み出すための最初の1枚を写してほしい」
やわらかく微笑えみながら声をかけてくださったご夫婦。
その想いに,その眼差しに,感情の入れ物があふれた日。
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