ただいま，おかえり。②

写真集は次の文で始まります。
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2011年3月11日。東日本大震災。
あの日，あまりにもおおきな，たくさんのかなしみがうまれてしまいました。
いてもたってもいられなくて，ひたすた物資を集め向かいました。
写真家として生きる私は常にカメラを肩にかけています。
けれど壊れてしまった風景のなか，カメラを持って歩くこと，
人々にカメラを向けることは暴力にもなってしまうと思い，
現地で写真を写すつもりはありませんでした。
そんななか避難所に避難されていた方から「写して伝えてほしい」と声をいただきました。
写真にはそういう役目もあるのだと気付かされました。
その声がなければ写すことはなかったと思います。
（略）
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「暴力になってしまう」
共感できる言葉でした。
私が初めて被災地を訪れたときに味わった気持ちでしたから。