ことによると…

オレンジのつぶやき

・・・業務に関するフランクな話題や感じたこと

幼児が熱湯をかけられ死亡したことが報じられています。
報道内容が事実であれば,決してあってはならない事件で,容易な言葉では言い表せないできごとです。
今回の事例に対する考えではありません。
一般的にこのようなことが起こるたびに「そこまで危険であるとは受け止めていなかった」という意味のコメントが繰り返されます。
家庭内のことにかかわっていくことは,周りがイメージするほど容易なことではなく難しい部分がたくさんあります。
また,連日,多くの事例に対応するため,危険性を適切に判断することは簡単ではありません。
ひとつの,あるいはいくつかの訴えや情報から危険性を想定するのは,限られた担当者やひとつの部署では明らかに限界があります。
そうだからこそ,得ている情報を関係機関で速やかに共有し,多様な視点から危険性を判断することを日常的に行っていく必要があると考えています。
理想論かもしれませんが,子どもの心身の安全を保つために,安易に組織の限界を訴えたり,根拠の乏しい判断をもとに対応を進めたりしてはなりません。
それは,担当者や組織を守ることに目が向き,子どもの命が優先されていないからです。
対応する過程で関係する機関で意見が異なることがあっていいのです。
その異なりが危険性をあぶりだすのだと思います。
機関間の意見の異なりを避けていることは,とにかく愚かなことです。
「たぶん〇〇だろう」ではなく,「ことによると〇〇かもしれない」というとらえ方ができるようになっていくことが何年も前から求められています。