20万件

オレンジのつぶやき

・・・業務に関するフランクな話題や感じたこと

全国の児童相談所で相談対応した児童虐待の件数が2020年度に20万件を超えたと報道されています。
以前の児相は,性格行動や非行などの相談が多く,虐待相談はそれほど多くなかったと聞いたことがあります。
けれども現在は,児相の業務の中心は虐待に移行し,その対応に追われているように私には見えます。
虐待対応を担う役割は市町村や児相(都道府県・政令市)です。
それらを核にし官民の支援機関がつながってすすめていく仕組みです。
20万件という数字は5年前の2倍です。
このことは,5年前と同じ対応方法では現状に追いついていけないことを表しています。
市町村や児相は,対応の考え方や手法が5年前からどのように変わっているか(変えてきたか)評価する必要があります。
同時に,2年後,3年後はどうあったら良いのかをデザインしていかないと,機能不全に陥ることになると考えています。
私は,機関連携に新たな理念を導入していくことがカギを握ると思っており,いろいろな機会に発信しています。
当センターが行っている「子育て支援関係機関研修」の初回にも取り上げました。
体制を変えることや予算を増額することなく対応力を高めていくことにつながると実感しています。