では、このような千葉県の里親支援体制の特徴を踏まえた上で、あらためて現在の課題を項目ごとに考えてみたいと思います。
まず、①の「登録里親が多いこと」について見てみます。一般に委託先である里親が多いことはメリットと考えられます。児童相談所が子どもの委託先の選定をするとき、選択肢が多い方がより相性の良い里親を選ぶことができます。しかし、それは支援体制が整っていることが大前提であると考えられます。現在、児童相談所は、子ども虐待対応に手を取られていて、問題が表面に出てきている里親への対応だけに追われ、その他の委託里親や未委託里親には支援の手が届かない傾向があります。支援体制が整わないまま里子の委託が多くなっていけば、当然委託された里親は、支援の薄いまま里子を養育していくことになり、それは不調の一因になり得ます。
896 里親支援のネットワーク作り④
・・・里山の季節の移り変わりや里親として感じていることなど